冬にパンを作る時の注意点
少しずつ寒くなってきましたね。
寒い冬でも暑い夏でもパン教室は行っておりますし、自宅用のパンも焼きます。
ただ、肝心の酵母にとっては動きにくく、眠くなってしまう気温になってきました。
そこで今回は、冬にパンを作る時の注意点をまとめてみました。
冬にパンを作る時の注意点
①仕込み水の温度
室温が低いので、捏ねている間に生地温度は下がっていきます。
特に教室では衛生面の観点から人工大理石の捏ね台を使用しているので、さらに下がります。
また、手の温度も夏場に比べて冷えていますので、生地温度が下がりやすくなります。
そこで、下がりすぎを防ぐために、仕込み水はぬるま湯程度にします。ただしイーストよりは低めの温度にします。
捏ねあがった生地がなかなか膨らまないという方は(ホシノ天然酵母の場合、発酵がゆっくりなので、イースト並みに早く膨らむことはありません)、一度仕込み水の温度や捏ね上げ温度を確認してみるといいかもしれません。
②生地の乾燥に気を付ける
冬場の湿度はとても低くなります。
教室でも、加湿器を使用しないとかなり低くなるので、加湿器を使用していますが、それでも45%程度です。
乾燥はパンにとって大敵ですので、湿度が低いご家庭ではパンの表面が乾燥しないように、発酵中に加湿できる工夫が必要です。
塗れ布巾を直接パンにのせてしまうと生地がべたつくこともあるので、例えばケースなどで発酵させるときはケース内にお湯をはったボウルを一緒に入れるなどすると湿度が保たれます。
③発酵が長引くことがあるので、時間に余裕をもつ
先日も、角食パンを作ったのですが、発酵器を使用してもホイロに2時間半かかりました。
その前に冷蔵発酵をしていたので常温に戻すために1時間かけています。
同じ条件で夏場だと常温戻しで30分、ホイロで早い時は1時間40分程度で仕上がってしまうので、全体の時間を比べるとかなり違ってきます。
もちろん、教室では限られた時間の中で仕上げられるように工夫していきますが、自宅で作る場合は、出来上がりまでの時間が変わってくることを計算しておいた方がいいように思います。
最近では、自宅用に焼くパンで、ホイロや焼成に時間のかかるパンは、午後に焼くようにしています。
さて、ここまで注意点を書いてきましたが、冬場にパンを作るメリットもあります。
①バターを多く配合するパンは、バターが溶けださないので作りやすい
クロワッサンや、ブリオッシュ、シュトレン、クグロフなどは、バターが多く配合されます。
私の場合、室温が27℃以上あると、自分の手の温度も加わり、バターが溶けやすくなります。
理想としては室温23℃くらいが扱いやすいです。
夏場とは違って驚くほど生地が扱いやすく、美しく仕上がります。
②夏場に比べるとパンの消費が多くなる
我が家だけかもしれませんが。。
暑い夏場よりも、寒い時期のパンの消費の方が多くなります。
なので、作っても余ることがないので、作りがいもあります。
冬場にパンを作り始めたら上達が早いかもしれません(*^^*)
仕込み水の温度などは、夏場では反対に氷水などで作る場合もありますので、一年を通して計算していく必要があります。
注意点をまとめてきましたが、それよりもメリットの方が大きいように思いますので、ぜひ冬場のパン作りを楽しんでいただきたいと思います。
初級コースのご案内はこちら
季節感あふれる月替わりレッスンのご案内はこちら
今回もお読みいただきありがとうございました。